旅で「整う」とは?私たちが考えるウェルネス旅行

「整う」という言葉を、私たちはよく使います。

サウナブームの影響もあって、最近は日常の会話でも当たり前のように耳にするようになりました。
温泉に浸かって「整った」。森を歩いて「整った」。一人旅をして「整った」。

言いたいことは、なんとなく伝わる。
ただ、「じゃあ整うって、具体的に何?」と聞かれた途端、言葉が止まってしまう人も多いのではないでしょうか。

私たちも、まさにそうでした。

ウェルトリップを始めるにあたって「整う旅」というコンセプトを掲げたのですが、いざ二人で話してみると、同じ言葉を使っているのに、少し違っていたのです。

夫のタカユキは、ネイチャーガイドとして20年以上、森の中でお客様を案内してきました。
一方で私(アサコ)は、キャリアコンサルタントとして、働き方や生き方に向き合ってきました。

当たり前ですが、積み重ねてきた経験が違えば、「整う」のイメージも違う。

でも話し続けるうちに、不思議と見えてきました。私たちが言いたかったことは、ズレているようで、ちゃんと同じ場所に向かっていたんだ、と。

だから私たちは、「整う旅」をウェルトリップのメインテーマに選びました。

目次

タカユキにとっての「整う」

屋久島 淀川
屋久島 淀川

タカユキに「整う旅ってどんなイメージ?」と聞いたとき、返ってきた答えはこうでした。

「本来の自分を取り戻しつつも、一歩成長したような、一回り大きくなったような旅かな」

本来の自分を取り戻す。

それだけなら「リフレッシュ」や「リセット」と言えばいい。

でも、彼の言う「整う」には、そこに「成長」が加わっている。

旅をする前と旅をした後で、元に戻るだけじゃなくて、一つ先に進んでいる。そんなイメージらしい。

20年以上、屋久島と秩父の森で数千人を案内してきた彼には、繰り返し目にしてきた光景がある。

森に入ったばかりのお客さんは、どこかそわそわしている。

仕事のことが頭から離れない人、スマホが気になる人、「次はどこに行くんですか?」とスケジュールを確認したがる人。日常モードを引きずっている。

それが、2時間、3時間と歩くうちに、少しずつ変わってくる。

言葉数が減る。立ち止まる時間が長くなる。ふと、木を見上げたり、苔を触ったりするようになる。

そして下山するころには、朝とはまるで別人のような表情になっている。

「明日からまた頑張れます」

「一日歩いて疲れたはずなのに、不思議と元気が出てきました」

ガイドを終えた後、そんな言葉をもらうことが何度もあった。

タカユキはこう言う。

「たぶん、ただ森を歩いただけじゃないんだと思う。何かに気づいたんだよ。言葉にはならないかもしれないけど、自分の中で何かが動いた。だから、表情が変わる」

「気づき。」

それがタカユキの考える「整う」の核心にある「何かを経験する」。その経験の中で、「何かに気づく」。

気づきがあるから、旅の前と後で自分が変わっている。

ただの移動、ただの観光では、「整う」は起きない。

アサコにとっての「整う」

フランス ニース
フランス ニース

私の「整う」のイメージは、少し違っていました。

31歳のとき、10年続けた仕事を辞めました。
これからどうキャリアを積んでいけばいいのか、まったく見えず、深く悩んでいた時期です。

そんなとき、ひょんな流れで弟とヨーロッパを旅することに。

当時は今のようにスマホもなく、頼りは下調べのメモのみ。

当然のごとく、道に迷ったり、電車の乗り方が分からず駅構内を右往左往したり、随分と困りました。
そうなると、できることはただ一つだけでした。

「困っています。助けてください。」
その気持ちを、真剣に、誠意をこめて伝えること。

すると――

不思議なくらい、みんな親切に助けてくれたのです。異国の見知らぬアジア人を。

言葉が完璧じゃなくても、身振り手振りでも、こちらが誠実に伝えれば通じる。

その積み重ねの中で、私は確信しました。
「私が信じてきたことは、国境を超えて通用する」と。

その体験を通じて、働くうえで譲れない価値観――キャリア・アンカーが、はっきり輪郭を持ち始めました。
(詳しくは「働く意味がわからなくなったあなたへ|旅で見つけた答え」で書いています)

正解が分かった訳ではありません。

ですが、何を自分が一番大切にしたいと思っているのかを明確にできました。

なぜなら、自分自身をこの旅で少し理解できたから。

私にとって「整う」とは、
自分に内在するなにかに「気づく」こと。つまり「自分を知ること」なのかもしれません。

その気づきが、次の人生の選択を静かに支えてくれる。

二人の共通点──旅は「気づき」を得る場所

埼玉県 秩父

タカユキの「整う」は、経験を通じて一歩成長すること。

私の「整う」は、自分が大切にしてきたことに気づき、自分を知ること。

アプローチは違う。でも、話しているうちに、共通点が見えてきた。

どちらも「気づき」が起点になっている。

タカユキは森での経験を通じて気づく。私は異文化の中での体験を通じて気づく。入り口は違うけれど、行き着く先は同じだった。

気づきがあるから、人は変わる。

気づきがなければ、どれだけ遠くに行っても、どれだけ長く旅をしても、ただの移動で終わってしまう。逆に言えば、近場の日帰り旅行でも、そこに気づきがあれば、「整う」は起きる。

気づきが人を成長させる。

これが、私たち二人の「整う」の共通点だった。

なぜ旅で「気づき」が起きるのか

では、なぜ旅で気づきが起きやすいのだろうか。

一つは、日常から物理的に離れるからだと思う。

いつもの通勤路。見慣れた景色の中にいると、人は考えることをやめてしまう。

毎日同じルーティンを繰り返していると、自分が何を感じているのか、何を大切にしているのか、意識する機会がない。

旅に出ると、景色が変わる。

見るもの、聞くもの、触れるもの、食べるもの。五感に入ってくる情報が、日常と違う。

その刺激が、眠っていた感覚を呼び覚ます。

もう一つは、「当たり前」が揺さぶられるからだと思う。

特に海外旅行ではそれが顕著になる。日本では常識だと思っていたことが、まったく通用しない。自分が当たり前だと思っていた「普通」が、実は普通ではなかったと気づかされる。

その揺さぶりが、自分を見つめ直すきっかけになる。

そして、旅には「自分と向き合う時間」がある。

日常では、仕事、家事、人付き合い、SNS。常に何かに追われていて、立ち止まる余裕がない。

旅先では、その追われる感覚から解放される。

移動中の電車の中、ホテルの部屋で一人過ごす時間、自然の中を歩く時間。ぼんやりと考え事をする余白が生まれる。

その余白の中で、ふと、自分の内側と向き合う瞬間が訪れる。

「整う旅」に正解はない

ここまで読んで、「じゃあ整う旅に行くには、どうすればいいの?」と思った方もいるかもしれない。

正直に言うと、正解はないと思います。

タカユキのように、森を歩いて整う人もいる。

私のように、海外で思いがけない体験を通じて整う人もいる。

温泉に浸かって整う人もいれば、一人で知らない街を歩いて整う人もいる。

大切なのは、「気づき」が起きるかどうか。

そして気づきは、人から与えられるものではない。自分の内側から湧き上がってくるもの。だから、「この旅に行けば必ず整う」という保証はどこにもない。

でも、気づきが起きやすい環境を整えることはできる。

日常から離れる。予定を詰め込みすぎない。

スマホを手放す時間をつくる。自然の中に身を置く。一人の時間を確保する。

そういう「余白」を意識的につくることで、気づきが訪れやすくなる。

このサイトで届けたいこと

ウェルトリップは、「整う旅」を提案するサイトとして始めました。

1回でも多く旅へ行くために、お得なクーポン情報も載せる。あれこれ調べなくてもいいように予約の仕方も解説する。

でも、私たちが本当に届けたいのは、「旅を通じて自分と向き合い、気づきを得て、一歩前に進む」という体験です。

観光地をたくさん回る旅も楽しい。写真映えするスポットを巡る旅も悪くない。でも、それだけじゃない旅のかたちがある。

旅の前と後で、何かが変わっている。自分のことが少し解かるようになっている。

次の一歩を踏み出す力が湧いてくる。

そんな「整う旅」を、一人でも多くの人に体験してほしい。

私たちは、観光業界に20年以上携わってきました。

ネイチャーガイドとして森で数千人を案内し、旅行メディアを8年間運営してきました。旅が人を変える瞬間を、何度も見てきました。

だから、自信を持って言える。

旅には、人を整える力がある。

気づきは、人を成長させる。

あなたも、自分だけの「整う旅」を見つけてください。

私たちができるのは、そのお手伝いをすることなのです。

ウェルトリップ 運営者
サトウタカユキ・ツキシマアサコ

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